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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<炭治郎side>

妓夫太郎「下っぱが何人来たところで
幸せな未来なんて待ってねえからなあ。
全員死ぬのにそうやって瞳を
きらきらさすなよなあぁ。」

鬼が二人になってる。
どういうことだ。
そして帯鬼も死んでいない。

どっちも上弦の陸なのか?
分裂している?だとしたら…
本体は間違いなくこっちの男だ。

匂いが違う、匂いの重みが。
喉の奥が麻痺するようだ。

炭治郎「(手が震える…、疲労からだろうか。
それとも、恐れ…。
いや、それでも…それでも俺は
俺達は────)」

宇髄「勝つぜ!俺達鬼殺隊は!」

宇髄さんの言葉が予言のように聞こえた。

堕姫「勝てないわよ!
頼みの綱の柱が毒にやられてちゃぁね!!」

炭治郎「!?(毒…!?)」

振り返り見上げれば、楽しそうに
口角をあげている宇髄さんの顔が見えた。

宇髄「余裕で勝つわボケ雑魚がァ!!
毒回ってるくらいの足枷あってトントンなんだよ!!
人間様を舐めんじゃねぇ!!
こいつら三人共優秀な俺の“継子”だ!
そんで鬼擬き…………、“焰”も優秀な俺の部下だ!!
逃げねぇ根性がある!!」

焰「…。」

宇髄さんが初めて焰さんを名前で呼んだ。

伊之助「フハハ!まぁな!!」

宇髄「手足が千切れても喰らいつくぜ!!
そしてテメェらの倒し方は既に俺と焰で看破した!!
同時に頚を斬る事だ!!
二人同時にな!そうだろ!!」

一瞬、宇髄さんが煉獄さんと重なって見えた。
けど、すぐに煉獄さんの顔は
見えなくなった。

宇髄「そうじゃなけりゃそれぞれに能力を
分散させて弱い妹を取り込まねぇ理由がねぇ!!
ハァーーーッハ!!チョロいぜお前ら!!」

ガハハと笑う宇髄さんは楽しそうだ。

伊之助「グワハハハ!!なるほどな!
簡単だぜ!俺達が勝ったも同然だな!!」

妓夫太郎「その“簡単なこと”が出来ねぇで
鬼狩り達は死んでったからなあ。柱もなあ。
俺が十五で妹が七(・・・・・・・・)、
喰ってるからなあ。」

堕姫「そうよ!夜が明けるまで
生きてた奴はいないわ!
長い夜はいつもアタシ達を味方するから!」

頚が繋がった妹の方が、動いた。
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