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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<炭治郎side>

眠った禰豆子を箱に入れて鍵を閉める。

炭治郎「ハァ…ハァ…ッ(まだやれる、まだ動ける…。
今度は───戦い抜く、最後まで!!)」

俺は急いで箱を背負い、宇髄さん達の元へと
走り出した。


<宇髄side>

妓夫太郎「お前、違うなぁ。
今まで殺した柱達と違う。」

俺を睨み付けながらそう言う鬼。

妓夫太郎「お前は生まれた時から
特別な奴だったんだろうなぁ。
選ばれた才能だなぁ。妬ましいなぁ。
一刻も早く死んでもらいてぇなぁ。」

俺にそう言い続ける鬼に、段々と
腹が立ってきた。

宇髄「………、才能?ハッ」

鼻で笑ってから、目の前の節穴野郎に
言い放つ。

宇髄「俺に才能なんてもんがあるように
見えるか?
俺程度でそう見えるなら
(・・・・・・・・・・・)
テメェの人生幸せだな。」

隣の鬼擬きの視線を感じるが、
俺の口からは言葉が止まらなくなっていた。

宇髄「何百年生きてようが、こんな所に閉じ込もってりゃあ…
世間知らずのままでも仕方ねぇのか。」

妓夫太郎「………。」

宇髄「この国はな、広いんだぜ。
凄ェ奴らがウヨウヨしてる。

得体の知れねぇ奴もいる。
刀を握って二月で柱になるような奴もいる。

俺が選ばれてる?ふざけんじゃねぇ。
俺の手の平から今までどれだけの命が
零れたと思ってんだ!」

焰「………音柱…。」

俺は、煉獄のようには出来ねぇ。

妓夫太郎「ぐぬぅう。だったらどう説明する?」

苛立ったように体を掻き始める鬼。
段々と肉が抉れて血が滲み始めた。

妓夫太郎「お前がまだ死んでない理由は何だ?
俺の“血鎌”は猛毒があるのに。
いつまで経ってもお前は死なねぇじゃねぇかオイ。
なああぁあ!!」

毒?そんなの俺に効くわけねぇだろ。

宇髄「俺は忍の家系なんだよ。
耐性つけてるから毒は効かねぇ。」

俺がそう言い切れば、
妹の方がその言葉に噛み付いてきやがった。

堕姫「忍なんて江戸の頃には耐えてるでしょ!
嘘つくんじゃないわよ!!」

嘘じゃねぇよ。忍は存在する。
姉弟は九人いた。
十五になるまでで七人死んだ。
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