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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<NOside>

少し刻を遡って“荻本屋”・伊之助。

女性1「ギャーーーーーーッ!!!
化け物が化け物が!!!!」

ドタドタ

女性2「アンタ仕事の支度しなさいよ。(汗」

女性3「何?どうしたの?(汗」

女性1「猪の化け物が天井とか床とか
壊しまくってんのよ!!」

女性2・3「「はぁ?(汗」」

二人は今にも発狂しそうな彼女の言葉に
首を傾げるばかりだったが、
近くの曲がり角で破壊音が聞こえ
覗き込む。

伊之助「グワハハハ!!見つけたぞ!
鬼の巣に通じる穴を!!
ビリビリ感じるぜ!鬼の気配!!」

「覚悟しやがれ!!」と穴にズボーッと
頭を突っ込む姿を見て彼女達も
悲鳴を上げる。

それに動じず伊之助は穴から頭を抜く。

伊之助「頭しか入れねぇという訳だな!
ハハハハ!甘いんだよ。
この伊之助様には通用しねぇ。」

そう言うと、伊之助はおもむろに
腕を上げる。

ゴキゴキゴキ

伊之助「俺は体中の関節を外せる男。
つまりは“頭”さえ入ればどこでも行ける。」

そのまま伊之助はその穴の中に
ズンズン突き進んでいく。

ウネウネと穴を通っていくと、
広い場所へ出た。
伊之助はその出た場所の状況に驚く。

何十枚とある人間柄の帯がぶら下がっている。

伊之助「(人間柄の布?何だこりゃ。
いや、この感触……生きてる人間だ。)」

下に散らばる骨を避けながら
その帯に近寄る。

伊之助「(女の腹巻きの中に
捕まえた人間を閉じ込めとくのか。
それで好きな時に出して喰うんだ。)」

体の関節を戻しながら観察していると
見覚えのある顔の人間が二人。
善逸と焰だ。

伊之助「何してんだ、コイツら……。」

??「お前が何をしてるんだよ。」

人の声が後ろから聞こえ、伊之助は
バッと振り返る。

??「他所様の食糧庫に入りやがって、
汚い、汚いね!」

シュル ぐねぐね ぐねぐねぐね

??「汚い!臭い!糞虫が!!」

帯に目と口が付いた得体の知れない何か。

伊之助「(何だこの蚯蚓キモッ!!)」
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