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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<炭治郎side>

堕姫「喧しいわね。塵虫が。
何の音よ、何してるの?」

俺から少し目を逸らし、何かを
呟く目の前の鬼。

堕姫「どこ?荻本屋の方ね。それに雛鶴…。」

何かを確認しているような気配が薄れ、
俺の方に視線が向く。

堕姫「アンタ達何人で来たの?四人?」

炭治郎「言わない。」

誰が正直に答えるか。
俺は仲間を売ったりしない。

堕姫「正直に言ったら命だけ(・・・・)は
助けてやってもいいのよ。」

「それに」と俺の方を指差した。

堕姫「先刻ほんの少し斬り合っただけで
アンタの刀、もう刃毀れしてる。
それを打ったのは碌な刀鍛冶じゃないでしょう。」

その言葉に俺は刀を見遣る。
刃の部分が言われた通り刃毀れしてる。

炭治郎「違う!この刀を売った人は凄い人だ!!
腕の良い刀鍛冶なんだ!」

俺が言い返すと気に触ったようで、
鬼の顔が不機嫌になる。

堕姫「じゃあ何で刃毀れすんだよ、間抜け。」

鬼の額に青筋が浮き上がってきた。

堕姫「あっちでもこっちでもガタガタし始めた。
癪に触るから次でお前を殺す。」

どうやら目の前の鬼は、周りで何が
起きているのか把握出来ているらしい。

炭治郎「(使い手が悪いと刃毀れするんだ。
俺のせいだ、俺は……)」

«やっぱり俺は、水の呼吸を»…

炭治郎「(使いこなせない。
俺は水の呼吸に適した体じゃないんだ。)」

水の呼吸では鱗滝さんや冨岡さんのようには
なれない。

俺の場合、一撃の威力はどうしても
ヒノカミ神楽の方が強い…体に合ってるんだ。

でも

その強力さ故(・・・・・・)に
連発が出来なかった。


ギシ…

炭治郎「(今は違う。
俺はやれる(・・・)筈だ。
いや、やる!!)」

そのために修行して来た。負けるな。

燃やせ

燃やせ

燃やせ!!



─────心を燃やせ!!!



【ヒノカミ神楽“烈日紅鏡”】!!

迫り来る帯を、斬り落とす。
いける!!!!
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