• テキストサイズ

蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<蕨姫side>

不細工に触られた。
気色悪い。

ドガァ!

殺す勢いで殴り飛ばす。
私の部屋から廊下を越え、逆側の部屋まで
吹っ飛んでいく不細工。

蕨姫「気安く触るんじゃないよ。
のぼせ腐りやがって、このガキが。
躾が居るようだね、お前は。
きつい躾が。」

もう二度と外を出歩けないようにしてやろうと
した時、こっちに旦那が走ってきた。

バタバタッ

旦那「蕨姫花魁…!!(汗」

私が目を向けると旦那は頭を下げてきた。

旦那「この通りだ頼む!!勘弁してやってくれ!
もうすぐ店の時間だ!客が来る…!!
俺がきつく叱っておくからどうか今は…
どうか俺の顔を立ててくれ…。」

土下座までしてそう乞う旦那。
周りを目だけで見回せば皆が怯えている。

まぁ、殺すのは後でも出来る。

蕨姫「旦那さん、顔を上げておくれ。
私の方こそご免なさいね。
最近ちょいと癪に障る事が多くって。
入って来たばかりの子に辛く当たり過ぎたね。
手当してやって頂戴。

支度するからさっさと片付けな。」

さっきから腰を抜かしているガキ共に
部屋を片付けさせる。

幼い子1「はっ…はい…!!」

幼い子2「はい…」

はぁ、言わないと出来ない役立たずが。
今度は耳を掴むだけじゃ済まないね。

旦那「人を呼べ!!早く片付けろ!
蕨姫花魁の気に障る事をするんじゃねぇ!!」

そんな声を聞きながら、さっき吹っ飛ばした
ガキを思い出す。

蕨姫「(あのガキ、この感触からすると軽症だね。
失神はしているけれども…。
受け身を取りやがった、一般人じゃない。
鬼殺隊なんだろう。でも柱のような実力はない。)」

鏡の前で紅を塗りながら笑う。

蕨姫「ククッ、フフフッ。
少し時間がかかったけど上手く釣れてきたわね。
どんどんいらっしゃい。
皆殺して喰ってあげる。」

そして私はもっと強くなる。
/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp