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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編







<宇髄side>

リンッ…

焰「音柱、新たな情報だ。」

宇髄「内容は。」

突然現れた鬼擬きは、辺りを一瞬見渡すと
俺の横に跪くと小さな声でこう言った。

焰「…2日程前に、京極屋女将“お三津”が
転落死していたそうだ。」

宇髄「…それは確かか。」

焰「嗚呼。だが、ただの転落死ではなさそうだ。」

まぁ、女将が自殺か他殺かは置いといて
やすやす死ぬとは思わねぇな。

焰「なにせ、京極屋女将は転落死で
必要ないであろう…包丁を持っていたらしい。」

宇髄「ほぉ、そりゃ随分と物騒なモン
持ってんじゃねぇか。」

焰「恐らくは、京極屋に鬼が居る。
女将は何かに気付いて殺された…。
その説が濃厚だ。」

喰わずに殺すたぁ、満腹だったか
余程の偏食家なのか…。

だが、情報をどこで手に入れた…?

宇髄「おい鬼擬き。」

焰「なんだ。」

宇髄「その情報はどこから仕入れた。
てめぇ、まさかとは思うが鬼と
繋がっちゃいねぇよなぁ…?」

睨みつけるように問いただせば、
鬼擬きは「心配は無用だ」と言った。

焰「京極屋の周りの店に客で入っては
それとなく質問して聞き出したものだ。
京極屋女将の転落死、死体をきちんと
目視で確認も出来ているようだ。確かな情報だ。」

宇髄「……そーかよ。ならお前も善逸と同じ
京極屋に潜入し、合流しろ。
客で入れ、無駄な警戒をさせるなよ。」

焰「承知した。」

リンッ…

指示するや否や、鬼擬きは消え
潜入を実行しに行ったようだ。

宇髄「……あいつ、なんなんだ。
お館様にチクるとは言ったから
最低限は動くとは思ってたが…。
予想以上に情報収集してきやがる。
寧ろ、積極的に動いて任務を行っている…。」

あの鬼擬きは聞いた噂より、クソな野郎じゃ
ないのかもしれねぇ……。
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