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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編







声が近くなった。そこは綺麗に装飾された
襖の部屋で、開いているから中を覗くと…

幼い子1「ひっく…ひっく……ぐすん…(泣」

部屋の中は荒れ、髪がボサボサになっている
泣く女の子が居た。

善逸「ちょっ…!めちゃくちゃなんだけど
どうしたの?この部屋!」

異様な状況の部屋に思わず声を荒らげる。
中にいた子は、俺の存在に気付くと
こちらを振り向く。

善逸「えっ、けんっ、喧嘩!?
喧嘩した!?大丈夫!?(汗」

俺の声が大きくて驚いたのか、わっ!と
更に泣き始める女の子。
近くに行き、謝る。

善逸「ごめん!ごめんね!
君を怒ったわけじゃ…ないのよ!!ごめんね!」

目が溶けそうな程の勢いで泣くその子に
どうしたらいいか分からず、焦る。
でも、こんなに泣くのは何かに
困ってるんじゃないか…?

善逸「何か困ってるなら……」

その瞬間、言葉が詰まる。
息が止まった。

後ろから、怒りが隠されていない声で

蕨姫「アンタ、人の部屋で何してんの?」

そう、俺に問いかけてきた。
まずい……。

善逸「(鬼の音だ。)ゴクッ…(冷や汗」

自分の心臓の音が大きくなる。
振り向かなくてもわかる、これはまずい。

善逸「(今後ろにいるのは鬼だ。
人間の“音”じゃない。

声をかけられる直前まで全く気付かなかった。
こんな事ある? これ上…上弦の鬼じゃないの?
音やばいんだけど、
静か過ぎて逆に怖いんだけど…。)(震」
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