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蒼き龍の逝きる意味

第8章 遊郭編


<炭治郎side>

炭治郎「(ええと、ここかな?)」

【鯉夏花魁の部屋】

襖が開いていたので、中を覗くと
幼い子が二人ひそひそと何かを話していた。
耳を澄ませて聞いてみる…。

幼い子1「“京極屋”の女将さん窓から落ちて
死んじゃったんだって。
怖いね、気をつけようね。」

幼い子2「最近は“足抜け”していなくなる
姐さんも多いしね、怖いね。」

“足抜け”?何だそれ?
気になって思わず、

炭治郎「“足抜け”って何?(ヒョイ」

そう声をかけた。
持ってきた荷物を置いて座ると

幼い子1「えーーっ炭ちゃん知らないのぉ。」

幼い子2「凄い荷物だね!」

炭治郎「鯉夏花魁への贈り物だよ。」

人懐っこい笑顔で話に混ぜてくれた。
“足抜け”についても教えてくれた。

幼い子2「“足抜け”っていうのはねぇ、
借金を返さずにここから逃げる事だよ。」

幼い子1「見つかったらひどいもんだよ。」

炭治郎「そうなんだ……。」

幼い子1「好きな男の人と逃げ切れる人も
いるんだけどね。」

幼い子2「このあいだだって須磨花魁が…」

炭治郎「!(須磨!宇髄さんの奥さんだ…)あの…」

カタ

鯉夏「噂話はよしなさい。
本当に逃げ切れたかどうかなんて…
誰にもわからないのよ。」

もっと話を聞こうとした時、鯉夏花魁が
現れた。
二人は「はぁい」と返事をしてその話をやめた。

鯉夏「運んでくれたのね、ありがとう。おいで。」

優しい声色でそう呼ばれ、俺は

炭治郎「はい。💦」

と返事をしてそばに行く。
すると、優しく手を取られお菓子の包まれた紙を
渡された。

鯉夏「お菓子をあげようね。
ひとりでこっそり食べるのよ。」

幼い子1「わっちも欲しい!」

幼い子2「花魁花魁」

トテトテと二人は鯉夏花魁に抱きつく。

鯉夏「だめよ、先刻食べたでしょう。」

この人に宇髄さんの奥さんの事を
聞いたら何かわかるかもしれない…。
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