もしも蒼月潮が大人しめの女の子だったら……【うしおととら】
第1章 どうしてこんなことに……
石喰いの攻撃を避けながら、オバケは軽々と石にされた女子生徒たちを回収していく。石喰いは、せっかく集めた食べ物を奪われて頭にきているようだった。
「ほらっ!早くおめーもこっちに……!女ぁ!!」
オバケの呼ぶ声が聞こえる。早く出ろって言ってるんでしょう。……でも私は__________________
「……ダメだわ…いけない……私は………石に、なっちゃったから……」
「たッ…!!たわけー!!!!てめー……!………!!」
……オバケが何か言ってるけど、もうほとんど聞こえない。多分、罵られてるとは思うけど。
右目あたりからピシピシと音がする。そろそろか。
あーあ。
「…ごめん、あんたに食べられてあげられないや……」
せめて、石喰いの腹にもたれてやろうか。そうだ、1ヶ月ぐらい引っかかってやろう。
「おい、女ッ…………
____________うしおォ!!このアホが!!」
今、名前を……
「ッ…………?」
「お前はなぁあ!!お前はわしが食うんだ!!」
とらが結界の割れ目な入り、結界が閉まるのを防いでいる。食い物への執着としては恐ろしい。
少し、嬉しかったけど。
「まったく、よくよくの…カスめ!!」
石喰いがキバを飛ばす。オバケの腕、脚、胴体を貫通する。さすがに強がっていた顔も歪んできてしまった。
ああ、槍が欲しい。あと一撃、一撃だけでも……あいつが頑張っているのに。あと一撃……
_____________槍が欲しい…!!
ガキッ…ピシ…ピシッ
あと数秒で顔全体を石が覆ってしまおうとしていたその時、何かが、私の脇腹あたりに刺さった。同時に、何かが割れて、崩れそうな音がする。
バキンッ
「__________獣の槍!!」
体を覆っていた石が割れ、自由が利かなかった体が動くようになった。
「わっわー!こっち来んなよ!」
槍はぐるぐると回転しながらオバケの方法へと飛んでいく。隙間にはまった槍は、今にも閉じそうだった結界を力業で開いたままにしていた。
「……腹にもたれてやるつもりだったけど、プラン変更するわ。
やっぱり、倒しちゃった方が後味いいよね…!」