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短編集 オムニバス

第3章 鬼滅の刃「柱と鈴」夢小説


「煉獄さん!」

「おお、鈴切の娘か、体は大事ないか」

「はい!あの時は鬼から守って頂き有り難う御座いました」

「それが俺の仕事だ!」

「ふふ、そうですね」

鬼に襲われた所を助けてくださった煉獄さんに私は恋をした
炎柱、名前の通り炎を纏うとても暖かい人

「今日は御礼にお弁当を持って参りました、良かったら食べて頂けますか?」

「おお!丁度腹が減っていたところ!頂こう!それにしてもえらく大量だな」

「煉獄さんなら沢山食べられると思いまして……、断られたら一人で食べるところでした」

「よもやその量は無理だろう、一緒に食べよう!」

「はい!」

煉獄さんに喜んで貰いたくて、お弁当を作っては煉獄家に足を運んだ

そんなある日、いつものようにお弁当を煉獄さんと食べている時だった
煉獄さんはいつもの様な覇気が無く、もぞもぞと落ち着かない
体調を崩していらっしゃるのかと心配になって私は話し掛けた

「煉獄さんご気分でも悪いのですか?あまりお手が進んでおられません」

「ん?ああ、そうだな、一旦箸を置くとしよう」

「?」

箸を置いた煉獄さんはどこからともなく取り出した長細い箱を私に差し出した

「開けて見るといい」

「はい」

蓋を開ければ綺麗な鈴簪が入っていた。

「とても綺麗です……」

「弁当の礼だ」

「こんな高価なもの!」

「貰ってくれぬのなら、俺が付けるしかないな」

「え、煉獄さん……が?……んふっ、うふふ、おかしい」

「貰ってくれるか?」

「はい!嬉しい、大事に致します」

簪を持ち上げてみるとリンと優しく鈴が鳴った

「鈴の音で誰が来たか一目瞭然だ」

「こっそり会いに来ることが出来なくなりました」

「こっそり来ていたのか?」

「ふふ、内緒です」

好きな人から貰った簪
私の宝物、何があろうと手放したりなんかしない

「煉獄さん……あの、杏寿郎さんと、お呼びしても宜しいですか?」

「うん、俺もと呼ぼう!」

まだ勇気は出ないけど、いつか自分の気持ちを
杏寿郎さんに“好き”だと、貴方の目を見て伝えたい
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