第2章 有り触れた日常
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847年7月某日
サシャ「明日から帰省ですね〜、皆さんどうするんですか?」
夜更け、窓の外を眺めながらサシャがそう言った。
クリ「勿論残るよ〜」
ユミ「クリスタが居るなら私も残るけどな」
ミカ「私も残る。」
ミーナ「私も〜!」
ハンナ「私もかなあ。」
サシャ「そうですか……は?」
口々に皆残るという中、サシャはギターの手入れをしているに目を向けた。すると、はギターから目線を上げてふわりと笑う。
「私?勿論残るよ〜」
サシャ「そうですか、じゃあ皆残るんですね〜」
「まあ私は帰る場所ないしねー」
ユミ「私も。大体皆そんなもんだろ。」
サシャ「そうですか。」
サシャは窓辺から身を離し自分の布団へ雪崩込む。隣のはサシャの茶色い髪をユルユルと撫でた。
クリ「皆いるんだね!じゃあ今日は寝ないでお話しようよ!」
ミーナ「いいね!」
サシャ「好きなご飯のおかずの話とか!?」
ユミ「それは無いだろ」
見当外れなサシャの答えに、ユミルが溜息を吐く。そんな様子をは笑って聞いていた。
ミーナ「恋の話とかどう?!」
『『恋〜?』』
唐突にそんな提案するミーナはとても楽しそうに見えた。他は少々乗り気ではなかったが、ミーナが余りにも楽しそうだった為、渋々了承したのであった。
ミーナ「皆好きな人とか居るの?」
口々に居ないとつぶやく中で、ハンナは頬に手を当てて恥ずかしそうに俯く。
ミーナ「ハンナはフランツともう恋人だもんね!」
ハンナ「……恥ずかしい」
ミーナ「何処が好きなの〜?」
ハンナ「頼りがいあっていつも優しい所、とかかな」
顔から火が噴きそうな程赤く染めて、ハンナは小さく呟いた。その様子にふ〜とハンナを盛り上げる声が上がる。皆がいいなあ、と口々に言う中で、ハンナは幸せそうな顔で笑みを漏らした。
ハンナ「ミカサは、エレンの事好きなの?」
ミカ「え、」
ミー「てかぶっちゃけどういう関係!?」
サシャ「2人仲良いですよね〜」
ミカ「エレンは、私の家族、恩人。好きとかは違うと思う」
ミカサはエレンとの事を思い出すように噛み締めた。
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