第2章 変わる未来
さっきまで死ぬ気になってたのに、もう私は死ぬ勇気なんて微塵もなくなっている。あぁ、ローに嫌われたくない。でも、あんな事しておいてぬけぬけと私も好きよなんて言えない。そもそも今も好きでいてもらえるのか。いや待てまず愛する女が私とは言ってないし、好きは前と同じ意味かもしれない!
それでも私は期待してしまう。私は何度期待しないと宣言した身だろうか。あんなにも悲しくて辛かった思いも、折角の覚悟もローが私を好きかもしれないという淡い希望だけで全て無くなったようだ。
「うぅ…私は、一体…どうすれば…」
でも、あの頃の私はもういないんだ。ドフラミンゴに裏切られたと思った気持ちの私はもういない。てか、何で記憶失くした私はローが来ない事にそんなに怒ってるの。早く来たら物語が滅茶苦茶になるし、私がいるせいで変わるぐらいならローには元の物語のように進んでくれなきゃ困るじゃない!というか記憶無くしてた私酷すぎじゃないか!ドフラミンゴに同情なんかしてどうするの!期待を何で持ったの!いやでも先に出会ってたらドフラミンゴに惹かれてた可能性はあるかもしれない。
「でも、私が先に出会ったのはローだしね…」
もし、ドフラミンゴに先に出会ってても私はドフラミンゴの家族にはなれない。ただ利用されるだけだろう…ベラミーみたいに。こんなにも生きたいと思って…愛する人を傷付けた痛みを知る事が出来たのも…ローだったから。
「………あぁ、もう、考えるの面倒臭い…」
悩むのはやめよう。もう当たって砕けよう。もしローに嫌われたなら、その時改めて死のう。でも、1度冷静になったから分かる。
「きっと、許してくれるよね」
もう何年経ったのかな…私が今26だから…6年…その内の4年一緒にいて…2年離れていたんだ。…4年も私はローを見ていた。私が見たローなら…こんな私を助けてくれたローなら。大丈夫。でも、問題は他にもある。
「…んん、まともに顔見れるかな…」
まずはそこだよね!