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貴方と未来を過ごしたい

第2章 変わる未来




頭が痛い。やめて。もうやめて。


「な、んで…」


頭が破裂しそうに痛くなっていく。目の前でローが微笑んでいた。血を失い過ぎて倒れたローが、私を抱き締めようとしてた。でも抱き締める事はなく、もたれかかってきて私はそれを支えようともせずにそのまま後ろに倒れるしかなかった。
ガンガンと響く頭の中で誰かが叫んでる。早く、早く助けて!


「ぁ、っ…ロー…?」


誰が言ってるの?誰を助けるの?痛い、痛いよ…もう痛いのは嫌だ。もう、こんなに痛いなら全部終わらせよう。そうしよう。もう良いよ、だってあの時決めたじゃない。死んで終わりにしようって。だから、もう、終わろうよ。


『貴方を、守らせてください』


誰の言葉?


「…私の、言葉だ…私が、言った…貴方を…ローを…死なせたくないから…怪我を、させたくないから…」


あぁ、何で忘れていたの?何で、私は…こんなにも弱いの?


私の記憶がまた始まる。目の前…私の腕の中に、ローがいる。さっきまで船の上で私と話してたじゃない。何で瓦礫の中で、服装が変わって、血塗れなの?

どんどん冷たくなっていく。私の腕はこんなにも貴方の血で暖かいのに。


何故?


なぜ?


ナゼ?


「いやぁあああああ!!」


腕はある。なのにお腹に短剣が刺さっている。全身ボロボロで、貴方は何故そんな姿なの?パニックになりそうになりながら周りを見渡す。ルフィがドフラミンゴを倒している。物語が進んでいるのに、物語と違う。


「ローが…死んじゃう…」


ローが死ぬなんて嫌。そんなの嫌。そんなの許さない。


「っ、トンタッタ族のお姫様!どこにいるの!」


普段は使う事がない透視を使う。確か、レオって言う子が助けているはず。回復はもう終わった後なの?元々ローの切断された腕をくっつけてくれるから助けてくれるはず!早く、早く見つかって!


「っー…!いた!」


ローを抱き締めたまま、瞬間移動をする。突然現れた私を見てレオが構えている。


「お前は、ドフラミンゴの傍にいた女れすね!」
「っ!その人…血塗れれす。ドフラミンゴと戦ってくれた方れす!」
「で、でも、この女はドフラミンゴの仲間れすし…」


レオが警戒しているけど、お姫様の方は心配そうに見てくれてる。なら助けてもらえる筈だ。
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