第2章 変わる未来
ローを地面へと押し付ける。ドンドンめり込んでいき、ローが吐血する。いつの間にか近くに来ていたドフラミンゴを海へと落とす。不意をつけたのかアッサリと落ちていった。海の水ごとドフラミンゴをローの元へとやり、海水ごと2人を地面へとやる。
「ぐ、ああ!」
「みのり…!や、め…」
「裏切り者には、死を…素敵じゃない、ドフラミンゴ。貴方が私を裏切ったんだから…貴方は死んで当たり前でしょ」
期待してなかった筈なのに、私は期待してしまった。そして、偽りの安らぎに居場所を置いてしまった。ローとの記憶なんて、思い出せるはずがない。ドフラミンゴも同じように、どうせ居場所を与えるフリをしただけだ。
「人の事を利用するなんて、貴方も死んでいいよ…」
こんな時なのに、私の目からは涙が出てこない。悲しい筈なのに。私はしっかりと能力をコントロールしてる。私の気持ちは一体どうなってるの。今までの私ならこんな感情暴走させているのに。暴走どころか、枯れたようなこんな気持ち…。
「私の、気持ちを、返してよ…」
もう分からない。私はどうしたらいいの。誰か…助けて。
「みのり…泣くなら、俺の…所に…!」
ドフラミンゴは、気を失っていた。ローは、気を失いそうになりながらこっちに這いずってきていた。海水のせいで力が入らないくせに。地面にめり込むほど重力がかかってるのに。
「…泣いて、ないよ…」
思わず言ってしまった。何を言ってるんだろう。
「泣き、たいん…だろ…」
そうかな。悲しい気持ちはあるから、私は泣きたいのかな。
「っ…みのり…待たせて、すまない…」
待ってたのかな、私は。
「大丈夫だ、もう…お前の傍に…ずっといるから…だから、泣いてもいい」
私は、泣いていいのかな。
「みのり…約束しただろう。一緒に、帰ろう」
いつの間にかローは私の目の前にいた。頭がガンガンと響くように痛いけど、それでもローの声は聞こえてくる。
「ロー…私は…」
どうしたらいいのかな。