第2章 変わる未来
「まぁ、とりあえず!シュガーを守り通せば戦況がガラッと変わらないし、ローさえここで潰しときゃ何も問題は無し!」
深く思い出すのが面倒なのかそう言っている。その間に俺はシャンブルズでシーザーを船へと移動させる。黒足屋も辿り着いた。…良いのかこれで。
「という事で、海の上は流石に可哀想だし場所変えてあげ………シーザーがいない!?あぁ、サンジまで来てる!」
「お前が考え込んでいる間に終わってたぞ」
「教えてよ!」
「フッフッフッ、これぐらいのハンデはくれてやろうと思ってな。それに、俺はローに思い知らせたいんだよ」
「もう、仲間になる気ないってば絶対に!コラソンの復讐しか考えてない自殺願望持ちみたいなもんだって!」
またダラダラと話を続けているようだから、ナミ屋達にゾウへ行くように話す。まだドフラミンゴとみのりは話している。舐められているのか…?
けど、今のみのりは知らないんだな。俺が自分の命と引き換えになんてもう思ってない事を。例えみのりの記憶がなくても、俺はみのりとの約束を守りたいと思ってる事を。
「あー!もう船がいっちゃった!ドフラミンゴ!いいの!?」
「あぁ、いい。俺は…ここで先に終わらせる」
「…ならいいけど」
ただ、1つ不思議な事がある。自殺願望持ちで面倒臭がりなみのりが、必要とされてるだけでドフラミンゴの為に動くのか?本当に、言葉に嘘は無いのか?
「………私の事知ってるみたいだから、何となく考えてる事は分かるよ。…私は、死にたかった。生きるのさえ面倒臭かった…でも、ドフラミンゴはそんな私に生き甲斐を与えてくれたのよ」
未来を知っている。悪魔の実とは違う能力。確かに価値はある。でも、だからって、それだけでお前はドフラミンゴなんかにつくのか。ドフラミンゴの事を知ってるのに!
「貴方の事は悲しい人生だと思う。コラソンが死んで悲しいだろうね。でも、ドフラミンゴの悲しみは考えないの?ドフラミンゴだってどれだけ辛くて悲しかったのか。ドフラミンゴが歪んだのは誰のせい?…私の境遇と似てると同情しちゃ駄目なの?」
少しだけ悲しそうで、そして悔しそうな…そんな顔をしてみのりは俺を海へと落とした。