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貴方と未来を過ごしたい

第4章 ある日のハートの海賊団




「と、言うことで…ローのあの過保護さをもうちょっとどうにかしたい。ベポに相談してもなんだかんだベポはロー寄りになるから後はペンギンぐらいしかいない」
「あー…まぁ、うん…分かる、分かるけど…なぁ…」


うーん、と唸りながら珍しく帽子を外して乱暴にかくペンギン。ペンギンの髪型初めて見たなぁ。いつも帽子に隠れてたけどこんな髪型だったとは。


「…何だ?」
「いやぁ、ペンギンの髪と…後目がね。ちゃんと見たの初めてだなぁって」
「あー…別に隠してるつもりはなかったけど…まぁ、この帽子がな。お気に入りなんだよ」
「ふーん…」


こりゃあ、帽子を外したらモテそうなのに勿体ない。シャチのサングラス外した顔もなかなか良いのになぁ。モテたいなら2人とも身なりを変えたら良いのに。
そんな事を思いつつペンギンの顔をずっと見ていると、ペンギンが溜息を吐いた。


「あー、そうだな…お前に危機感足んないのがやっぱり問題じゃねえか?」
「ん?何が?」
「例えば…よっ」
「おぉ」


ペンギンとそもそも近い距離で話してたのもあって、ペンギンが素早く私を押し倒す。そして寝巻きのボタンに触れる。そういう事かぁ、男所帯だしローに対して女扱いされたいと思う前に皆に対して女として危機感持つべきって事か。それが薄いからローが過保護なのかな?


「…お前、本当に危機感持てよ」
「え、だって脱がすならさっさと脱がしてるでしょ?本気でペンギンが脱がせてきてるならとっくに能力で吹っ飛ばしてるよ」
「あ〜…もう、なぁ…抵抗出来るとか関係なく、ちゃんと危機感持てって。それこそお前、キスぐらいならあっさりされちまうぞ」
「そうだねぇ…そういう所はちゃんと気をつけようかなぁ…」


しかし、それでもあんまり今のこの状況にも危機感は持てない。だって絶対ペンギンは本気でそんな事しないだろうしなぁ。どうしたものかと思っていると、ペンギンが私の頬に自分の頬を寄せてきた。


「え、どしたの?」
「ほら、今こうやって危機感ないからこんな近くまで許してるだろ?俺相手とか関係なく、もっと危機感をだな…」


私の態度が気に食わないのか少しいらついたペンギンがお説教を始める。ただ、そのお説教が続く事はなかった。ノックもされずに開けられた扉の向こうにローがいたから。
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