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貴方と未来を過ごしたい

第4章 ある日のハートの海賊団




「ロー…?」
「っ…」


酔って潤んだ目になっている みのりをこのまま押さえていて我慢出来るのか?かと言って脱いだ みのりを前にしてまた我慢が出来るのか…。


「脱ぐぐらいいいじゃん…ちゃんと布団には包まるから…服着て寝たくない…」
「じゃあ、俺が今から手を離すけど…水を取ってくる間にちゃんと布団を被っていろよ?分かったか?」
「大丈夫だよ、約束は破らないって!」
「約束破って飲んだ結果が今なんだよ!」
「吐いたし当分は飲まないよ〜」


当分って事はほとぼりが冷めたら飲むつもりなか…いや、今度からは変に止めるよりは程よく水も飲ませて酔っても酷くならないよう調節した方がマシだろうな…。


「はぁ…水持ってくるから、その間にちゃんとしとけよ」
「うん、ありがとう」


何が楽しいのか、微かに笑う みのり。手を離して、離れても服を脱ぐ様子はない。これなら、ちゃんと言った通りにしそうだな。


「いってらっしゃい」


さっきよりも笑顔になり、手を振る みのり。苦笑いで手を振り部屋を出る。食堂へと向かえば、まだ何人か飲んでいたようだった。


「あんな後によく飲めるな…」
「お、今日はしがみつかれてないんですね」
「前回はキャプテンが可哀想だったけど、今回はペンギンが1番可哀想でしたね…あの後吐きまくって大変でしたよ」
「吐いたといえば みのり…大丈夫だったんですか?」
「あぁ…ちょっと変にテンション高いが、こないだ程じゃない…水を飲ませて寝かせてくる」
「じゃあ、その後にキャプテンも飲みましょうよ!」
「…そうだな…飲ませたらまた来る」


騒いで酔いが冷めた奴もいるだろうし、まぁたまには深酒も良いだろう。俺も みのりを寝かせたらまた飲むか…どうせなら深酔いするまで飲んでやろう。次の日俺が酔ったと聞いたら みのりはどんな顔をするだろうか。真顔で残念がるのか、少しでも悔しそうな顔を見せるのか。…そもそも覚えてないなんて事はないと願いたいな。
水を持って寝室に戻る。ノックをしても返事はなかった。…嫌な予感がして、覚悟を決めて扉を開ける。


「………服を脱いで力尽きるなよ…」


ベッドの上には、上はちゃんと脱いでいるがズボンを脱ぐ途中で寝落ちしたらしいみのりがいた。勿論布団を被らずにだ。


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