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貴方と未来を過ごしたい

第4章 ある日のハートの海賊団




ローに文句を言ってから数日。ローの意図を察した私は何と文句を言えばいいのか分からず悩んでいる。愚痴を誰かに聞いてもらおうかとも思ったけど何をどう説明しても惚気と言われそうだし、流石にカップルの性事情に関わる話なんて聞きたくないだろう。というかそもそもローが私と離れるのはトイレ以外ないんじゃないかなっていうぐらい離れないのでそもそも誰にどのタイミングで言うのかって話だ。ワノ国での戦闘中に一時的に離れ離れになってからは、戦闘中も離れないようにしているぐらいだ。
そんなローから離れて一体誰に愚痴ればいいのか…。


「そろそろ倦怠期とか来てもいいと思う」


面倒臭がりの性分が最大に発揮されたと思う。私の悩みを現在生産してくれてるローはというと、私のその発言を聞いて情けなくオロオロとしていた。いやぁ、ローとの恋愛は絶対面倒臭いっての当たってたよね。


「いきなりどうした」
「イカせるなっつったらキスか軽い愛撫で終わらせてどうにかこうにか私に誘わせようとしてるくせにそれを聞く?」
「何だ分かってたのか」
「分かるでしょ」


流石に恋人として接するようになり、ワノ国ではなかなかその機会はなかったとはいえ初めてした日からしてない日の方が圧倒的に多いのにいきなりエッチまでにはいかないのが続けば分かるでしょ。


「お前が鈍感だったらなぁ…俺の気持ちには鈍感だったくせに」
「まず好きになる筈が無いっていう固定概念があったからね。自惚れたいとは常々思ってたよ」
「ならその程度には俺の気持ちは分かってたのか」


無理矢理過保護な父親としての対応だと言い聞かせてきたからね。まぁ、とりあえずそれは置いといて…結局は、初めてした日にした手口を次は長期間でって事でしょ。


「残念ながら、絶対私から強請る事は無いから。私はキスだけで満足するからね」


ふん、と鼻で笑ってローを見る。ローの軽い愛撫だって気持ち良かったなで済むし、エッチじゃなくとも私にはローが性欲解消をしたいなら他にも方法があるんだから。


「ローが負けを認めたなら…私、初めての挑戦してもいいよ?」


わざとらしく笑ってローにそう言えば、ローの固唾を飲む音が聞こえた。永遠に終わらないかのような快感には弱いけど、快感がないのには強い私に勝てると思ったのが間違いだよ。
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