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貴方と未来を過ごしたい

第4章 ある日のハートの海賊団




「キャプテーン…?」


ヒラヒラと目の前で手を動かすが、目が死んでる。これは重症だ。
そもそもローとみのりが何か言い争いをしてるって事で他のクルーに呼ばれた。最初からいたクルーに聞くと、たまたま通りかかったら既にこんな状態だったらしく、どうやらみのりの頼み事をローが拒否しているらしい。頼み事の内容は分からない。俺がついた時に聞いたのは…。


『 何でそんなに駄目なの!?そんなに私の事信用してないの!?』
『 だからまずそもそも理由を言えって言ってんだろうが!理由もなく俺は受け入れねぇからな!』
『 言えない事情だってあるし、少しは考えてくれても良いんじゃないの!?』
『 考えた結果無理だって言ってんだ!』
『そっちだってちゃんとした理由もなくそんな事言ってるじゃない! 』
『 お前の理由がないのが理由だ!』
『 何よそれ、結局私の気持ち考えてないじゃない!』
『 そんな事言うのにどんな気持ちがあるってんだよ!』
『 そんなにも分かってくれないならもういい!もう、ローなんか知らない!!』


そして崩れ落ちるロー。いつものみのりだったらまず吹っ飛ばしている。それが、吹っ飛ばす事もなく最後は涙声で去っていくだけ。その光景がローにも衝撃的だったんだろうな。…一体みのりは何を頼んだんだよ。そしてローが頑なに拒否するって何なんだ!


「…よし、キャプテン!俺もみのり探してくるわ!」


こっちをどうにかしようとするんでなく、みのりを探した方がまだマシかもしれない。そう思い船の外に出ると、みのりを追い掛けていった筈のイッカクが港で困り果てていた。


「おいイッカク、みのりは?」
「あ…それが、ここで瞬間移動されて…他の皆が探しに行ったから、ここで見張っとく事にしたんだ」
「そうか…じゃあ、俺も探してくる。…キャプテンは、そっとしとけ」


了解、と返事を聞いて行こうとしてふと思い直すことがあってやっぱり船に戻る事にした。イッカクが不思議そうにしてたが…みのりは変な考えしてるけど頭悪くないからなぁ。
そう思い、そっと船の中に入り込み…ローとみのりの寝室の扉を開ける。
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