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貴方と未来を過ごしたい

第4章 ある日のハートの海賊団




ある日の事。


「もう、ローなんか知らない!!」


そう言ってみのりが船を飛び出し、我らのキャプテンことローはその場に崩れ落ちた。


俺はペンギン。10数年前に出会ったローは当初はそれはもう荒んでた。長い年月をかけてクルー達には笑顔を向けるようになったものの、他人に対しては冷たかった。それを変えたのがみのりだった。過保護な父親のように接しつつも、明らかに異性として意識をしている姿にはからかいつつもびっくりした。童貞捨てた時なんかは、女も抱けないのかよとふざけていたらその時声をかけてきた女をお持ち帰りしてあっさりしたもんだった。その後も声をかけられたら一夜限りの関係を繰り返してきたのに、みのりと出会ってからは慣れない断りをして逃げる日々。みのりを連れ歩いている時に声をかけられて、みのりが行ってくれば?と促した時は暫く不機嫌で大変だった。
そんなローは、2年間離れている間もみのり一筋でいた。俺達がゾウでローを待っている間に何とかドフラミンゴからみのりを取り返してどういう経緯があっのかは分からないが無事恋人になれたようで…。ワノ国では大変な事が沢山あったが、無事カイドウを討った後は自由気ままに海賊暮らしをしていた。隙あらばみのりとイチャつきたいのか、常にみのりを離さない姿は微笑ましいものだった。まぁ初恋が成就したんだし…幸せそうなローを見てクルー一同良かったと思っている。
そんな2人が、喧嘩した。


「きゃ、キャプテン…?」


恐る恐るシャチが声をかけるも、ローは反応しなかった。あれはやばいな…。ベポはオロオロしており、他のクルーは何事かとザワザワしている。イッカクが慌ててみのりを追ったが、みのりが本気で逃げたら誰も捕まえられないだろう。

喧嘩は別に、一緒に旅をしていて何度かあったが…2人が付き合ってからは初めてだった。いや、そもそもみのりが飛び出していく程の喧嘩は初めてだった。これは一大事だ。


「キャプテンが正気になる前に、全員全力でみのりを探せぇええ!!」


俺の掛け声と共に、クルー総勢でみのりを探す事となった。俺は…八つ当たりで死なない事を祈ってローに話し掛ける事にした。
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