【ぬら孫】双子の兄妹は我が道を行く【奴良リクオ】【氷麗】
第8章 旧校舎(※描写無し)
「おうリクオ、朝っぱらからなーんの話をしとんじゃ」
「朝から元気だなぁ?」
あまりにも騒ぐものだから、朝食を取っていたぬらりひょんと鯉伴が口を挟んだ。
「あのね、じーちゃんと父さんが放任主義だからかわりにボクが怒られてんの!」
「仕方なかろう?
ごらん、この老体…お前が早く妖怪の総大将を継いでくれねば…ワシ死ぬな」
「お、親父…(苦笑」
ぬらりひょんはそう言いながら態とらしくゴホゴホと咳き込む、隣の鯉伴は"よくやるよな"と苦笑している。
「嘘つけ!元気に無残飲食してただろ!
全く、綾響様が知ったらどうなるんだか…」
「…まあ、間違いなく確実に怒鳴られるんじゃねぇか?」
「ぐっ…師匠を出すとは、卑怯な」
「じーちゃんが言えた事じゃないでしょ!」
ふと、時計を見た水月はリクオの裾を小さく掴んで引っ張る。
「そろそろ学校の時間だから、行かないと」
「えっ!?あ、ホントだ!急ごう水月!!」
「うん」
「こらリクオ様!まだお話は終わってませんぞ!!」
「帰ってきたら聞くから!」
「「行ってきまーす!!」」
走って屋敷を出ていくリクオと水月に鴉天狗はやれやれと溜息を吐く。
「あれじゃあ、完全に思考回路が人間じゃな
4年前のリクオは何処に行ったのやら…」
「…綾響殿にまた怒られんじゃねぇの?親父」
「ぐっ…痛い所を突くな、鯉伴」
「しかし、妖と人間ではこうも考え方が違うのでしょうか?リクオ様は」
鴉天狗の言葉に何かを考えるぬらりひょんと鯉伴だった。