【ぬら孫】双子の兄妹は我が道を行く【奴良リクオ】【氷麗】
第7章 覚醒
妖怪となったリクオの鋭い深紅の瞳を見た木魚達磨は畏怖になったのか、額に汗を浮かべる。
「え…(なんだ!?これは…この目、さっきまでとは別人)」
そんな木魚達磨を無視して、リクオが水月を見る。
「水月」
「!…はい、リクオ様」
手招きされた水月は妖怪の姿に変化し、リクオに近付く。リクオは片腕で水月を抱き寄せ、頬に手を添える。
「リクオ様…?」
「オレの隣に居ろ、水月。絶対に離れるな」
「!…私はいつでも、貴方様のお側に」
リクオに擦り寄る水月。俺としては、一先ず安心かと思っている。
「氷麗」
「あ、大翔様!」
「俺の側に居てくれよ?氷麗。必ず、お前を守るから」
「はい////」
リクオは水月の腰を抱き寄せたまま、妖怪達を連れて行こうとすると二代目が出てきてリクオに刀を渡した。
「リクオ…そいつの名は"祢々切丸"と言ってな。俺が親父から受け継いだ刀だ。百鬼を率いるならそれを持っていきな」
「!…すまねぇ、親父」
俺達はリクオの百鬼夜行として、人間達を助けにトンネルへと向かった。