【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第3章 宿主
改めてお願いがあるんだ、と話を続ける。
父「完全に力が戻るまであの子の側にいてやって欲しい」
ナイト「俺からも頼む…!」
深深と頭を下げて、頼み込んだ。
アイチ「あ、あのっ!頭を上げてください!…分かりました。力が戻るまで、ハルカさんの側に居ます。僕もちゃんと返したいですから」
カタン――。
ハルカ「ありがとう…」
扉を開けて、ハルカが入ってくる。
ナイト「ハルカ!もう起きて大丈夫なのか?!」
ハルカ「うん、少しボーッとするけど…まだ聞きたいことがあるから」
ナイト「そんなの俺が…」
ハルカ「ううん。自分の事だから、私が聞かなくちゃ。…あの、他のPAYクオリアの宿主は知ってる?」
アイチ「はい。他の宿主は『雀ヶ森レン』さんと、『蒼龍レオン』くんです」
櫂「二人の居場所も知っている。だから今は休んでいろ」
ハルカ「…うん。ありがとう」
それから私は部屋に戻って休んだ。後から聞いたら、皆もそれぞれ帰宅したらしい。ルイとルミは三和と別れるのを寂しがって中々離さなかったらしい。
三和くん、ごめんね…。
翌朝――。
ハルカ「んん~~っ!よく寝た!いつもより身体が軽いような気がする。少しでも力が戻ったからかな?」
コンコン――。
使用人「失礼します、神子様おはようございま…?!」
ハルカ「あ、おはよう。…どうしたの?」
起こしに来た使用人が私を見て驚いている。
どうして?
ナイト「ハルカ、おはよ……!?」
ハルカ「ナイトまでどうしたの?何か変?」
ナイト「ハルカが起こされる前に起きてる…!」
ハルカ「えっ、そこ?!」
ナイト「すまない、こんなに早く変化があるとは…」
ハルカ「いいけど…。そういえば今日は福原高校の雀ヶ森レンさんに会いに行くんだっけ?」
ナイト「ああ。昨日あの後皆でどうするか話し合った結果、近くの福原高校に行く事になった」
ハルカ「そっか、分かった。さ、はりきって行こう!」
そう言ったものの、福原高校に向かった私達はいきなり拍子抜けする羽目になった。