【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第12章 南の神殿へ
しばらく逃げ回って、やっと一息つける場所に出た。
三和「ぜぇ…ぜぇ…!酷い目にあった…」
レン「今どの辺りでしょうか?」
ハルカ「さぁ…?随分奥に来たはずですけど…」
ナイト「地図で確認してみるか」
ナイトが地図を拡げて、地形を確認している。
アイチ「はぁ、はぁ…!」
アイチが少し遅れて追い付いた。
アイチ「皆さん、足が早いですね…僕はもう駄目で――」
カチッ――。
アイチが壁に手を着いた途端、何度も聞いた嫌な音が…。
櫂「アイチ!!」
アイチ「わぁああっ!?」
突然、アイチが立っていた床が抜けて大きな穴が空いた。
ハルカ「っ!!」
がしっ――!
私は咄嗟にアイチの腕を掴んだ。
アイチ「ハルカさん?!」
ハルカ「お、重…っ!」
いくらアイチが小柄でも、女の私にはかなりの重さに感じられた。
ナイト「ハルカ!!」
ナイトが加勢しようと手を伸ばした。
その時――!
ガラガラ――!
私の足元も脆くなっていたのか、崩れて穴が広がった。
ハルカ「きゃあああっ!?」
アイチ「うわぁあっ!?」
ナイトの手は間に合わず、私とアイチは穴の底へ落ちて行ってしまった。