• テキストサイズ

橙思いて来世へ紡ぐ【鬼滅の刃】

第15章 夏祭り


りんご飴、焼きそば、やきとり、わたあめ、金魚すくいに射的…


様々な屋台に心が童心に戻っていく。


「杏寿郎さん!あんず飴食べたい!」


「良し!1つ頂こう!」


あんず飴を1つ購入し、道から逸れた所にある階段に座って食べる。


甘い飴にほんのり酸っぱいあんず。


懐かしい味。


全部食べ終われば舌は真っ赤になっているはず。


「真っ赤になってます?」


べー、と悪戯っぽく舌を半分くらい出し杏寿郎に見せる。


「暗くて良く見えないな…」


杏寿郎がふっ、と笑ったかと思えば後頭部を抑え込まれ杏寿郎の唇に舌が吸い込まれる。


「っ、ふ……ん…」


吸い込まれた舌は杏寿郎の舌に絡め取られ咥内を隈無く動き回る。


飲み込みきれなかった唾液が唇の端から落ち、が杏寿郎の浴衣の衿元を握りしめた所でやっと唇が離れる。


「…っ、ふ、杏寿郎さん!

生徒に見られたらどうするんですか!?」


杏寿郎を睨みつける。


も、全然迫力は無く。


むしろ、潤んだ瞳に濡れた唇、酒のせいでほんのり赤くなった肌。


杏寿郎を煽る要素しか無い。


「みんな自分達の世界に入っていて誰も此方など見ていないから安心しろ」


そう言われそっと周りを見ればそれぞれイチャついている。


見なきゃ良かった、恥ずかしい!


明るい所から外れた場所。


そこには、こんなキスくらい序の口といった光景が広がっていた。


「ここで致したい所だが、俺はの肌は一寸足りとも他の奴には晒したくない…家まで我慢してくれ?」


そう言いながら抱きしめてくる杏寿郎。


コクン、と頷き抱きしめ返すと項辺りにチリッ、とした痛み。


「ん!!今キスマーク付けた!?」


「…蚊だ!」


そうシラを切っての手を掴み、さっさと買い物を済ませてみんなの所へ戻っていく。
/ 113ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp