第2章 出会い
翌朝。
今日のする事はもう決めていて、それは学校へ行くこと。
正式な出勤は明日からなのだが、さすがに初日から迷子になる訳にはいかないので、今日は学校までの道のりと、近所の散策をする予定。
今日もアプリを頼りに歩く。
(えっと、学校は見えたんだけど、入口はどこだろう?)
アプリは正門までは案内してくれず、仕方なく近くにあったパン屋さんでお昼を買いがてら道を訪ねる事にした。
─カランコロン
「いらっしゃいませー!」
「こんにちは」
元気な男の子が店番をしている。
中には数人お客さんもいて、人気店なのだとわかる。
美味しそうなパンばかりで、良いところを見つけたと嬉しくなる。
ちょうど他のお客さんが帰ったところでお会計へ。
「あの、実は道に迷ってしまって…キメツ学園の正門の場所を教えて頂きたいのですが?」
「あ、はい!正門は…」
わざわざ外まで出て道を教えてくれる。
なんて良い子なのだろう。
絶対常連になろう!
「ありがとうございました!また来ます!」
「あの!!俺、キメツ学園の生徒なんです!
お姉さんは…」
「えー!!本当に!?
わたし来週から英語教諭としてお世話になりますです」
「そうなんですか!俺、竈門炭治郎です。」
「きっと学校で会えると思うから、よろしくね竈門くん!」
「こちらこそ、先生!」