第14章 逢瀬
週が明け、職員室にいると伊黒が紙袋をに差し出して来た。
「…良い仕事をした。
これは俺と蜜璃からの礼だ」
「あ、ありがとうございます?」
訳も分からず強引に袋を渡され、そそくさと職員室を出て行く伊黒。
その顔はちょっと赤くなっていた。
お礼をされるような事があったかな?と先日のデートを思い出していると、一つ思い当たる節があり、もニヤニヤしてしまうのだった。
♢
夜、離れの居間で杏寿郎と2人、伊黒から貰った紙袋に入っていた蜜璃お手製のクッキーを食べながら、このお菓子の経緯を話す。
「この前、蜜璃にね、伊黒さんに"あーん"してみれば?って言ったんだ。
そしたらこれをくれたの。
相当良かったみたい!」
「ははは!
そういえば伊黒が言っていた!
悪くないな、とな!」
「ふふっ!
では。はい、杏寿郎さん。あーん!」
「うむ、うまい!だが…」
「んっ!コレは食べちゃダメ…」
あーんした手をそのまま掴み、人差し指を唇に含み舐め回す。
「俺はコッチが食べたい」
並んで座っていたソファに押し倒し、啄む様なキスを繰り返す。
「ふっ、ん…今日はココでするの?」
「たまには違う場所も良いんじゃないか?」
会話している間も、パジャマの下で撫でる様に肌を動き回る手に翻弄された胸の蕾が早くも主張し始める。
それに気づいた杏寿郎の唇が、パジャマの上から蕾を舐めたり甘噛みしたり刺激を与えていく。
たった布一枚、されど布一枚。
やんわりとした刺激ではもう物足りなくなっているの身体は、もっと先を求め杏寿郎の下腹部へと手を伸ばす。
「っ! もう欲しいのか?」
「っん…杏寿郎さんだって…もう硬くなってるじゃない…」
ズボン越しにも分かる大きくなったソコに手を這わせ撫で上げる。
気持ちが良い様で杏寿郎から吐息が漏れる。
すると、は杏寿郎の肩を押し上げソファに座らせ、自分はソファの下に座り込む。