第12章 変わらぬ想い
それから炭治郎は、無限列車の事、上弦の参との事、杏寿郎と最期に交わした言葉を教えてくれた。
「竈門くん、ありがとう。
杏寿郎さんの最期を看取ってくれたのが貴方たちで良かった…」
溢れる涙を拭いお礼を言う。
想像を絶する死に様だった。
柱の杏寿郎が、左目を潰され、腹に鬼の腕が貫通した。
吐血し、腕が塵となった後の出血による血溜まり。
2人の前では耐えたが、震えが止まらない。
その場にいたら正気では居られなかっただろう。
杏寿郎の名誉を守ってくれた炭治郎、善逸、伊之助、禰豆子には感謝しかない。
2人を見送り、も帰途に着く。
♢
夜、寝室の布団の上で本を読む杏寿郎。
お風呂から上がり、寝室に入ったはそのまま杏寿郎の背後から抱きつく。
「む? 珍しいな。
どうした?」
「ん…今日ね、竈門くんに無限列車の話聞いたんだ」
本を置き、の話を聞く。