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橙思いて来世へ紡ぐ【鬼滅の刃】

第11章 初出勤


千寿郎と別れ、2人で職員室へ向かう。



の席はカナエの隣で、杏寿郎とは背中合わせ。



「カナエ先生おはようございます!」


「おはよう、ちゃん♡


あ、先生って呼ばなきゃダメね♡」



「なんだか先生って呼ばれるのは恥ずかしいですね」



カナエと雑談をし、暫くして職員朝礼が始まる。



産屋敷理事長の挨拶から始まり、週の予定、その他連絡事項などが共有されていく。



「最後に、今日から先生の授業が始まるね。


みんな手助けしてあげておくれ」



「ご指導よろしくお願いいたします!」



♢



先生方から応援され、近くの教室で授業のある杏寿郎と不死川と共に教室へ向かう。



「一限目がなければの初授業を見に行ったのに残念だ!」



「おい煉獄、授業抜けんじゃねぇぞォー」



「よもや!


不死川にはバレていたか!」



「杏寿郎さん!?


ちゃんとご自分のクラスの授業を頑張ってください!」



杏寿郎の思惑をぶち破った不死川とは別れ、すぐに目的の教室前に着く。



「昨日練習したようにやれば大丈夫だ!


頑張れ!」




「はい!


では行って参ります!」



昨日の夕食後、杏寿郎相手に模擬授業を行った。



杏寿郎は良い所、悪かった所を的確に指導してくれ、ああ、この人は本当に指導者が天職だな、と感じていた。



教室の扉を開ける為に手を伸ばすとグイっと後ろへ引っ張られ、目の前に金色の髪が見えたと思ったら唇に柔らかい感触。



触れるだけのキスをし、片手をあげ颯爽と去る杏寿郎。



は呆気に取られるも、すぐに周りを見回し誰も居ないか確認する。



(…っ、杏寿郎さん!!)



不意打ちをくらいドキドキする心臓を深呼吸して落ち着かせる。



(授業前に!心臓に悪い!!カッコよすぎ!!)



緩んだ顔を引き締め、いざ授業へ!




♢



─その頃教室の中では



(ねえ!?なんなの!?この恋する鼓動!!


イチャついてんの誰!?!?)



(ん?煉獄さんの匂いだ!甘い匂いがするなあ。


あともう1人…覚えのある匂いだけど…)



異常に耳と鼻の良い2人に勘づかれていた。
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