第10章 贈り物
を抱き上げ、胡座をかいた上に杏寿郎を跨ぐ様に座らせる。
裾は捲れ上がり、下着も既に取り払われ、前を寛がせた杏寿郎の硬いそれが今にもの中に入ろうと脈打つ。
手を後ろにつき、自分は何もしないぞ、と態度で示す杏寿郎に困惑する。
何せから挿入するのは初めてだったから。
「杏寿郎さんっ…」
羞恥と欲望の狭間で揺れ動くに追い打ちをかけるように腰を揺らす。
「自分で入れてみなさい」
くちゅ…
蜜口からは、指で慣らす事もしていないが、もう十分だといやらしい音がする。
まだ身体を重ねて2日しか経っていないが、回数はかなり重ねた。
何処に入れれば良いかも、どう動いたら良いかも、もっと言えばその先の気持ち良さもわかっているは、意を決して杏寿郎のものに手を添える。
「あっ、ん…あぁ…!」
「っふ…まだ、途中だぞ?」
ゆっくり腰を落とすも、抉るように中を進む杏寿郎のものにもう爪先まで痺れ始める。
「も、イきそ…っ?」
中まで痙攣し始めあと少しで、という所で腰を捕まれる。
「まだダメだ」
「っ!なんで…」
「お仕置だと言っただろう?
全部入れ終わるまでイったらダメだ」
頑張れ、と一つキスを落とし、腰から手を離す。
すると力の抜けた足では重力に逆らえず、一気に奥深くまで挿さる。
「あぁぁ、ふっ、んぐっ!」
声を抑える事が出来ず、すぐに杏寿郎の唇で塞がれる。
同時に下からも突き上げられ、後頭部を固定され塞がれたままの唇からはくぐもった喘ぎ声が止まらない。
「ふ、んっ、んんん!」
杏寿郎の肩を必死に掴み、逃れられない快楽に身を捩る。