• テキストサイズ

オレンジ色の恋模様<流川楓>

第52章 静謐の中で




澄み切った青空。
汗ばむ陽気。


インターハイ予選が終わって少したった。
体育館ではインターハイに向けての猛特訓が始まっていた。


「こんなに暑いのに、よく眠れるな…。」


屋上の貯水タンクの裏側。
寝ていてもばれないこの場所は、流川のベストプレイスだ。
大きなタンクのおかげで日陰にはなっているが、暑いことには変わりない。


それでもぐっすりと寝ている流川の隣に、静かに腰を下ろす。


遠くで蝉の声が聞こえる。


誰もいない屋上はとても静かで、ゆっくり、ゆっくりと時間が流れている。
その中で私は、ただ飽きることなく流川の顔を眺める。



ニキビ一つないキレイな顔。


前にもこうして見つめていたら「見すぎ。」って言われったけ…。
見すぎと思われても、見飽きる事のない彼の顔。


あぁ、やっぱり好きだな…。


























静謐の中で
「おめー、見すぎ…。」
「あ、おはよう。」




/ 103ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp