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天使に出会った5のお題<ハクレン=オーク>

第3章 人魚も聞き惚れる歌声




小さな出会いから数日。
あれからあの子に会うことはなかった。
今では幻だったのかと思う。


金色の髪に、スカイブルーの瞳。
まるで天使のようだった。


今はもう、痛みすらなくなった額に手をやりながら、軽く溜息をつく。


「会わないなー。」
「……誰にだ?」
「わかってるくせに。」


テイトが最近、変な知恵をつけた。
コノヤロウ…。


「かわいかったな。」
「………。」
「だーれがかわいかったって?」


フラウ司教が後ろから声をかけてきた。
この人、なんで毎回気配ないんだ…。


「エロ司教。」
「エロ司教って言うな。」
「どの顔でそう言うセリフを言うんです?」
「まぁ、いいじゃねぇか。で?誰がかわいかったって?」
「それが…。」


名前も知らないシスター見習い。
探しようがない。
この教会に、どれだけのシスター見習いがいるんだろうな。


すると、ノエルの人魚がいる噴水の方から歌声が聞こえてきた。


「お。久々だな。」
「本当ですねぇ。」
「おい。おまえら、行くぞ。天使を見せてやる。」
「天使…?」


フラウ司教について行き、ついたところはやっぱり噴水だった。
ラゼットが顔を出し上機嫌だった。


その隣には、この前会った天使がきれいな讃美歌を唄っていた。





人魚も聞き惚れる歌声
透き通ったその声は、オレの心に響いた。





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