第2章 全てを愛しむ優しい手のひら
突然降ってきた金色は、ずいぶんとおてんばなシスター見習いだった。
「あたたたた…。」
「っつぅ~…。」
「大丈夫か?ハクレン…。」
オレの腹の上で、額に手をなせながら痛がっている。
「ホント、ごめんなさい…。」
向けられた瞳は、キレイなスカイブルーだった。
「お怪我は…って!うわっ!!」
彼女は急に慌てだし、ずいっと顔を近づけた。
「おでこ、赤くなってるっ!ほんっっっとうにごめんなさいっ!まさか、人がいるとは思わなくて!!」
彼女の小さな手のひらが、赤くなったオレの額をやさしく包む。
その手があたたかすぎて、柄にもなく頬が赤くなる気がした。
「大丈夫ですか?」
「だっ、大丈夫だから…、降りてくれ…。」
「うえぇっ?!わぁっ!」
全てを愛しむ優しい手のひら
優しい手で触れられたら、だれだって赤くなる…。