• テキストサイズ

親愛なる君へ

第8章 心


最近心が荒んできた。上の空状態が続いて来た。
酒の量が増えた。空瓶と空き缶の量が増えた。
頬もこけてきた。食欲も無くなってきた。

笑顔は無理やり作ってる。

君の前では素直に笑ってると思う。
君に悟られない様に、探られない様に。

台本を手にする回数が減ってきた。見たくないからソファーに置きっぱなしだ。

何だろう、このムカムカモヤモヤする気持ち。
何だろう、晴れ晴れとしない気持ち。
自問自答が増えて来て、闇の中へ沈没しそうだ、、、。

ねぇ、俺と居て、楽しい?
俺と居て、ドキドキした?
俺、今日どんな顔してた?
楽しそうだった?笑ってた?

君にどんな俺が映ってたんだろう、、、。

君に本当の俺を見て欲しかった。
作られた俳優の俺じゃなくて、等身大の俺、ありのままの俺を見て欲しかった。

もっと素直になれたら、、、
もっとさらけ出せたら、、、
後悔しなかったんだろうな、、、。
周りにも
君にも
自分自身にも、、、。

死にたいって思いはじめた、、、。

今まで感じたことのない感情が、どんどん溢れて、蓋する事が出来なくなって、
うずくまって泣いた、、、
涙が拭っても何度拭っても止まらなくて
気力が無くなってた。

そんな気持ちを隠して、Instagramの誕生日動画を撮った。それと最後は9月の番宣だった。

君の声が聞きたいのに、スマホを手にするのにも、躊躇って、マネージャーからの電話も出る事も躊躇って、そんな日が続いた、、、。

もういいやとヤケになって友人達のLINEを片っ端から消去してた、、、
でも君のは消せなかった
消したくなかった、、、。

もう疲れたって言ってもいいんだ、、、
もう辞めようと言ってもいいんだ、、、
もう決別しようと思ってもいいんだと
心が壊れた、、、。

まだ先の未来に、俺は輝いて行く自信がなくなった、走れなくなったんだ。

引退しようと何度か思ったけど、
タイミングが見つからなかった、、、。

自由が欲しかった、、、
休息が欲しかった、、、
安堵感が欲しかった、、、
偽りの自分を捨てたかった、、、。

凄く後悔した、、、
たくさん後悔した、、、

でも君を失いたくなかった、、、
離したくなかった、、、
離れたくなかった、、、

不器用な愛でも君はたくさん愛してくれた、、、

俺、やっぱり君が好きだ、、、。
/ 11ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp