第18章 なんとかリウム【万里】 甘夢
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「んっ、監督ちゃんおはよ」
「おはよー!万里くん!」
「万里、今日は朝早いのな。弁当作ってあっから持ってけよ」
「(どこまでオカンなんだよ)ありがとな」
そして、咲也達より早く家を出た。
もちろん行くところは決まってる。
適当にいづみにLIMEして少し早足で家へと行く。
「っはよ」
「おはよー……本当に来たんだ」
「来るってLIMEしただろ」
「この丈、本当に可笑しくない?」
「昨日の奴の方が可笑しい」
「……」
昨日のいじめられっ子スタイルに比べ、その辺のモデルと引くに劣らず美人ないづみに驚いた。会った時はもうちょっと大人メイクをしていて、高校生にはあまり見えなかった。
「……なに」
「ぇ、いや///何でもねーよ」
「やっぱりいつもの格好に戻してくる」
玄関からまた家の中に戻ろとするいづみの腕を捕まえて引っ張る。
「なんでだよ!」
「痛い……」
「わ、わり……」
ジトッといづみは俺を見てくる。正直、その辺の高校生よりも美人だった。
その美人は俺の隣を歩いていく。周りの視線が痛い。みんなが振り返ってくる。
「何だかみんなの視線が痛いんだけど」
「……そりゃな」
「やっぱりこのスカートの丈がいけないのか」
「もうスカート丈こだわんのやめろよ」
「なんで?」
「そのほうがいづみらしいぜ」
「……」
「初めてあった時だってそのくらい短かっただろ」
「あれはバイトだったから」
「とりあえずあのスカート丈はもう禁止だな」
「まぢで」
「まぢで」
「ってか、その頬の傷どうしたの?」
「あー……喧嘩みてぇなもんだ」
違うけど。
そんな会話していたらいつの間にか学校に着いた。んじゃ!と挨拶するがいづみは俺の横をまだ歩いてくる。
「早く自分の教室行けよ」
「それはこっちのセリフ」
「あぁ?じゃあ俺はここだからな……ってついてくんなよ」
「いや、私この教室なんだけど。万里こそ過保護過ぎ」
ギャーギャー騒いでいるうちに自分達の席につくと、まさかの隣同士であった。
「「はぁ!?」」
「いやいや、摂津が学校来ないからだろ」
「まぢかよ」