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【ヒプマイ】Bird in a cage

第6章 野原と小川と



「水が冷たくて気持ちが良い。1人ならなんてことない光景だが、こうしてお前といると楽しく感じる」


ふと、小川の反対側の縁に、黄色くて可愛い花が一輪咲いているのが見えた。私はそれが気になって、小石の上を一歩一歩歩いていくと、あるところでつまずいて前のめりになってしまった。


「あっ」


転ぶ、と思った瞬間、理鶯さんがすかさず私の腕を引っ張ってくれて、私はそのまま理鶯さんの腕の中へと引き寄せられた。


「あまり、無理するな」


そうやって抱き留めてくれた理鶯さんと見つめ合っていると、理鶯さんに触れたくなって、頬に手を伸ばした。そして、どちらともなく、唇を重ねた。


「んっ……」


自由になると、気持ちまで開放的になってしまうのだろうか。

私は唇が重なっただけで、理鶯さんがもっと欲しくなって、背伸びをして腕を彼の首の後ろに回し、口付けを深めた。

舌を絡め合っていると、理鶯さんはそのまま私を上に持ち上げるように抱き上げて、小川から上がり、野原の上にそっと横たわらせた。
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