第3章 欲情
「っ」
理鶯さんは小さく息を漏らし、私の行為に身を委ねている。突起に吸い付き、手で局部に触れ、反応していないソレにそっと手を添える。
「まさか咲にここまでされるとはな」
理鶯さんはふっ、と口許を緩め、私の姿を眺めている。
「まだまだ本番はこれからですよ」
すると、理鶯さんが私に手を伸ばした。
「されるだけは性に合わない。俺にもやらせてくれ」
自分のことを小官、と言わなくなったのは、私に心を開いてくれた証拠なのだろうか。それがまた嬉しくて、私はこくりと頷く。
理鶯さんは私の体に触れ、首筋に吸い付きながら、指先を私の秘部に触れさせる。
「あっ」
少し声を上げただけで、理鶯さんのスイッチが入ってしまったのか、何度も秘部を指で擦られる。
「理鶯さんっ、駄目です」
「何が駄目なんだ?触ると気持ちよさそうな瞳をするから、もっとやりたくなる」
「っそんな」
理鶯さんの指が私の中に入ると、何度も擦られ、私は快感を堪えるように唇を噛んだ。
「声を聞かせてくれ、咲の可愛い声を」
「っああん!」
「その顔を見ると、もっと欲しくなる」
唇を奪われ、私はまた理鶯さんと舌を絡ませ合う。上も下も責められ、私の頭の中は甘くしびれていく。
親指が陰核を擦ると、ビクビクッと体がのけぞる。私の背中を支えるように腕を回され、密着しながらバスタブの中の淫靡な行為に耽った。
「りおう、さんっ……体、のぼせちゃいます」
胸板に手を当て唇を離すと、理鶯さんの眼差しは熱っぽく私を捉えている。
「俺はここでしてもいい」