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49番目のあなた【D.Gray-man】

第11章  Xmasと、おめでとう《番外編》



手芸屋で買い物を済ませ、馬車を待たせている場所に向かって歩を進める。


(早く帰ろう)


街をいくら見渡しても、求める姿は見つけられない。

このXmasカラーも、歌も、雰囲気も。
今は何故か、どうしても楽しめない。


(きっと、それは…ーーー)











どんッ


すみれの背中に衝撃が伝わる。

「ヤッホーー☆」

「わ?!わ、わ?!!」

「すみれ〜!ハロウィン以来だねェ♪」

「ろ?!ロード、ちゃん……?!!」


元気だったぁ?と、ロードはすみれの腰に後ろから抱き着いている。

すみれは突然のことで状況が飲み込めず、1人わたわたと焦る。そんなすみれを見て、ロードはいつもと変わらず楽しそうにケラケラ笑っていた。


「すみれ、ちょっと時間あるぅ??」









そんなこんなで(?)、すみれはロードとカフェでお茶をすることになった。


「ボク、ここに来てみたかったんだぁ☆」

「なんていうか、すっごい……可愛い?ファンシー?なお店だね!?」


一応、Xmas仕様になっていることは分かる。分かるが、普通のカフェではない。


色もカラフルで、蛍光色が沢山使われた店内には星やハート、キラキラしたもの、ふわふわしたもの、ギラギラしたもの、不思議な物で溢れかえっていた。

店員さんを見るも見慣れた黒のメイド服ではなく、ピンクや水色だったり、フリルがこれでもか!ってくらい装飾されてたり、真っ赤なタイツだったり…お化粧も睫毛がカラフルで、頬にタトゥー(多分シールかな?!)があったりした。


「ふふふ、すみれってば!キョロキョロしすぎ〜!」

「ご、ごめんね!こんなお店来たことなくて!」

「すっごく可愛いよねぇ。でもなかなか連れてきてもらえなくてさーあ!」

「お待たせしました、パフェでございます。」


お人形のように美しいが奇抜な店員さんが、すみれとロードが注文した品をテーブルに並べる。


「カッワイイ〜☆」

「こ、これを食べるの…?」


パフェのクリームや乗ってるお菓子たちの色が、緑や青、紫など。どうしたらこんな色を出せるんだろう?!

(こ、これだとなかなか、連れてきてはもらえないよなあ)

すみれは心の内で、ロードの家族に同意した。

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