第1章 epilogue
『そして10歳の時に私の環境はさらに変わったの。私に弟が生まれた。両親はとても喜んでいた。そして私の存在はさらに否定されるようになった。』
「…否定?」
『否定って言い方は正しくないか…僕なんていないように僕に関わらなくなった。家から追い出されたわけじゃないから食事だったり、学校だったり生活する上では困らなかったんだけど…同じ家にいるのにいるのに見向きもされないって辛くって、どうにか見て欲しくてそんな時にわたしのユニーク魔法を会得して、魔法で男として生活するようになった。』
「名前くんの今の姿ってユニーク魔法で変えてるんすか?」
『そう、この際だから全て話す。ユニーク魔法については最後、、それで馬車が迎えにきて正直悩んだの男子校だし。そんな時に言われたんだ、"やっとあなたの顔見なくて済むって"それがやっぱり悔しくて辛くて、この学校を主席とかそれぐらいのことやってたらあの人に認められるかなぁって…心のどこかで無理だとは思ってるんだけど』
そう嘲笑うように言って顔を上げるとなんともいえない表情をしたラギーが目に入った
『なんでラギーくんがそんな顔するの?』
「俺そんな家系じゃないから後継者とかわからないっすけどしんどかったっすね」
「所詮家族って言ったって血のつながりがあるだけで他人だろ」
『え?』
「他人の評価ばっかり気にしてバカバカしい」
「ちょっ、レオナさん!!」
『バカバカしいかもしれない、でも僕にはそれしかなかったから』
「所詮俺もお前もそうなるように決まってたんだよ生まれた時から」
『おれもってレオナ先輩も?』
「レオナ先輩王族なんすよ、第二王子っすけど」
「一言余計だラギー、」
僕は思ってなかったんだ、まさかこんな身近に同じような状況の人がいるなんて
『第二王子ってお兄さんがいるんですか?』
「あぁ、皮肉なもんだよなぁ俺もお前も。俺は後に生まれたお前は性別で同じ土俵にすら上がれねぇんだから。所詮お前が両親から認められたって運命は変えられない、後継者争いには入れねぇんだよ」
レオナ先輩にそう言われた時肩の荷が降りたような気がした