第1章 epilogue
「お前からメスの匂いがする」
「レオナさん?…って本当だ匂い薄いけど」
「まぁこいつの反応の時点で正解だろ」
『だったら、どうするの、、、誰かに言うの?』
そう言った僕の声は震えていたんだと思う
まさか魔法がバレるなんて思っていなかった
メスの匂い?なんなのそれ。
「別に確認したかっただけだ。…別に誰かに言うつもりはねぇよ。ラギー、クルーウェルのやつはどこで呼んでるんだよ」
「教室っすよ、レオナさん今日補修でしょ?」
「くそ、めんどくせぇ」
僕に興味がなくなったのか、そういうとレオナさんはいなくなってしまった
補修にでも行ったのだろう
彼がいなくなったことで緊張が解けた私はその場に座り込んでしまった
「名前くん?大丈夫…じゃないっすよね、って泣いてる??」
『え、、、』
ラギーに言われるまで気がついていなかったんだ、僕は泣いているってことに
「もうレオナさん、こんな状態で放置して行かないでほしいっすよね〜」
『ラギーくん、そんなにわかる?僕が女ってその、匂いで』
「いや、そんなでもないっすよ…ただ俺やレオナさんみたいな人種だと人よりちょーっと嗅覚が優れているっすからね。なんで名前くんは男装を?ってここ男子校だから当たり前か」
何か答えなきゃいけない
そう思っても言葉が出ていかない
「あー、もう。寮戻るっすか?」
『オクタビネル寮、、、は、だめ。…ごめんラギー。、ボクのことはほっといていいよ』
「いやいや、さすがにその状態で置いて帰れないっすよ…あ、じゃあサバナクローくるっすか?元々はレオナさんのせいなんすもん、何か落ち着くもん入れるっすよ」
『あり、がとう、、』
僕はそのラギーの優しさに甘え、一緒にサバナクローに向かったんだ
まさかそれを見られているとは知らずに
-「あれはサバナクローの…少し厄介なことになりましたね。」