第10章 明日へと続く日々
「お母さん~」
母の香住に救助を求めると、香住は苦笑して雅龍を掴んだ
「これこれ雅龍、束縛が強いと嫌われるわよ」
ガーン…となり、雅龍が項垂れる
すると春海が助け船を出す
「雅龍、夏海は有段者だ…
僕の同級生が夏海に交際を求め…キスしようとして投げ飛ばされました
大丈夫でしよ?手を出されても男より強いんだから…」
助け船なのに…何だか腹が立つ!
「あ!遅れる!じゃあね」
夏海は慌ててバッグを掴むと
玄関へと向かった
学生時代の想い出を沢山作る
そう決めていた
忘れられない…学園生活を楽しまなきゃ…
夏海は友達の待つ、待ち合わせ場所へと向かった
待ち合わせ場所へ行くと美和と理沙が待っていた
「 お待たせ!」
夏海が言うと、美和と理沙は
「あれ?デカいのは?」
と、ここ最近…夏海の後ろに引っ付いてる雅龍を言う
夏海は苦笑して
「置いてきた♪」と言った
「連れてきても構わないのに…」
美和が言う
「そうそう。大人しく着いてくるから邪魔にはならないし」
理沙も楽しそうに、留守番の雅龍を思い出した
「たまには、ね。良いでしょ?」
夏海が言うと、美和と理沙は爆笑した
「夏海が彼を作ると言う奇跡が、起こったんだもんね
幾ら、誘われても、告白されても靡かないのにさ、連れてきたのが…外人だもんね
雅龍が相手じゃ、裸足で逃げて行くわよ」
理沙が言うと、美和も
「本当よ!初めて雅龍を見た時、ビックリよ
日本語大丈夫かしら…思ったもんね」
と、初めて着いて来た雅龍を思い浮かべ笑った