第10章 明日へと続く日々
初めて結ばれた日から…
何度も体躯を合わせて来た
何度も繋がり…
夏海は雅龍のカタチを、覚え
締め付けて来た
雅龍だけを覚えた体躯
雅龍だけを愛してくれる体躯
愛しい
愛しい…
愛しさが募って…
溢れだす
もう愛せない位
愛してるのに…
まだまだ…愛せる
夏海しか愛せない
夏海…
夏海…
雅龍は夢中に夏海を抱いた
夏海も夢中に雅龍の背中を抱き締めた
自分だけの相手を
貪り
愛を深め合う
二人は…隙間もない位…
抱き締め
果てた
夏海は春に高校3年生になったばかり
祓い魔の仕事と学校の両立だけでも
大変なのに…
雅龍とも交わりで…
体力も気力も…一気に使い果たす
夏海は…雅龍との行為で…
重い体躯に鞭打って…
日々を過ごしていた
「ねぇ雅龍…」
学校から夏海が帰るのを待ち構えていた雅龍が夏海に飛び付く
家族は…
もぉ見慣れた光景で…
特に気にする者はいなかった
まるで帰宅を待っていた大型犬が…
ご主人様を見つけ、飛び上がる…
そんな…勢いだった
「何だ?夏海?」
夏海を腕の中に確保して、雅龍は問い掛ける
「私、友達と…横浜に出たいのよ…」
だから…離して…
とは言えなかった
「ナンパされるから嫌だ!」
一度…雅龍が夏海を、迎えに行くと…
夏海はモノの見事にナンパされていた
それ以来…雅龍は所有権の主張が…うるさい