第3章 契り
雅龍の腕は…びくともせず…
夏海は囚われの身となった
「神楽の家も…血は薄れた
その所為じゃ」
神器の中の者を呼び出し…扱える人間は…
皆無に等しかった
「こいつは始祖還りか?」
「多分…」
「多分じゃねぇだろ?」
雅龍の姿が…本体と違わずデカかった
呼び出した能力者の力に影響を受けるから、力が弱ければ…
小さい体躯しか手に入らぬ
力が大きければ本体に近い体躯になる
「だろ?この力。始祖を越えるやも」
「それまでか。やはり、我の眼は狂ってはおらなかったな」
お婆様はほほほ!と笑った
「ちょっと!私を無視して話さないでよ!」
夏海が、吠えた
「夏海、良かったのぉ
お前の亭主殿が現れた」
「えええええええええ!ちょっと待ってよ!」
夏海は叫んだ