第3章 契り
お婆様はスタスタ蔵の中へと入って行く
夏海はその後ろを…着いて行く
煙は…人の形になって…
実体化していた
畳にきちんと正座していた
髪が…腰まで長く…
金色の髪をして…
金色の目をしていた
夏海は…英語苦手だしな
話し掛けられたら…どうしよう
お婆様、英語出来るの?
嘘…凄い
なんて…関係ない事を考えていた
「夏海、この八咫鏡を模した鏡を磨いたのかえ?」
「そう!その鏡を磨いてたのよ!」
夏海は興奮して言う
「この鏡に…接吻をしたかえ?」
「した!ピカピカに磨いたから、ついつい嬉しくて…チューした!」
「ならば、お前が呼び出したのじゃ!」
えええええええええええええ!!!!!
夏海の悲鳴が…蔵中に響き渡った
お婆様は耳を塞いだ