第7章 変化
メイドは…青褪めて、鍵を夏海に渡した
夏海は鍵を受けとり、メイドを見た
「す…すみません…」
メイドは謝ると…一目散に…駆けていった
相当 怖い目に遭ったと見える
「雅龍 」
「解っておる。」
雅龍は金色の妖炎を撒き散らし…不敵に笑った
「鬼の住処に入って行く様なものだ…」
半端なく流れて来る負の妖気に…
これじゃ見えて当たり前じゃない
夏海はメイドの脅え様を思い出した
何かを
見ない方が…難しい場所だった
夏海は先に進もうとすると、雅龍が夏海の腕を掴んだ
「先に行くな…襲って来られたら危ない」
「雅龍…大丈夫よ?」
「我が大丈夫でない…共に行こうぞ」
仕事だと解っていても…
怪我をさせたくはないのだ
夏海は頷いて…雅龍と共に進む事にした
夏海がドアを開けると
雅龍が覗き込んだ
「どう?入れそう?」
「入れなくはないが…強いのはいるな」
気配で…
かなり強い存在を感じた
夏海は雅龍と目を合わせた
雅龍が、行くか?
と、視線で問いかける
夏海は頷いた
ドアの中へと入れば
倒さねば出られない
覚悟を決めて、夏海と雅龍は
ドアの中へ
入って行った