第6章 伴侶の儀式
康太は…身を呈して
それを教えてくれた
雅龍はもう…迷わなかった
雅龍は晴れやかに笑った
黄金の髪を靡かせ、輝く瞳を煌めかせ
雅龍は清々しかった
「もう大丈夫だな!」
康太は雅龍の肩を叩いた
榊原は雅龍の顔を見て
「良い顔してますよ!」
と、雅龍の胸を軽く叩いた
紫雲龍騎は夏海と雅龍に
「無事、伴侶の儀式を遂げられました事を見届けさせて戴きました」
と、深々と頭を下げた
「良く頑張りましたね」
紫雲龍騎は、総てを見届けると…
すーっと姿を消した
お婆様が、菩提寺の住職にあないされて、本殿儀式の間にやって来た
康太はお婆様を見ると
「雅世、見事儀式をやり遂げた!
二人は伴侶となる!」
伴侶の儀式の完遂を告げた
お婆様は、康太に深々と頭を下げた
「真贋のお陰に御座います」
感謝の意を、康太に告げる
康太は…笑って
「雅世、これで神楽も安泰だ!」
労う
「真贋には…何から何まで…」
言い終える前に
「神楽 茜は…1000年続く神楽を夢見ていた
1000年続けば…後1000年…
絶える事なく…神楽を支えてくれ…
約束したかんな!
オレは出来ねぇ約束はしねぇんだよ!」
約束だと…康太は言う
「ならな、雅世!」
「有り難う御座いました」
お婆様に見送られ…康太は榊原と共に、本殿を後にした