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鏡の中から

第6章 伴侶の儀式




目を醒ますと…雅龍の顔があった

夏海は…金色の雅龍の瞳を見つめ…

ドキッとした

「目脂…ついてるかしら?」

デリカシーのない雅龍に言われる前に、言ってやる

「……ついてはおらぬ」

「なら、私の顔に何か着いてるかしら?」

そんなに見詰められたら…困る

じーっと…見詰められたら…

どうして良いか解らない

「着いておる」

「え?何?何が着いてる?」

夏海は慌てる

虫 なんて言われたら…洗えないのに…困る

「 目と 鼻と 口…がな」

…………それかよ!

「それ着いてなかったら、ムジナでしょ!」

失礼ね!

と、夏海が怒って立ち上がる

喜怒哀楽のハッキリした夏海を見ているのは飽きない

コロコロ表情が変わる

その一瞬さえ…

見逃しくたくない

そんな気持ちにさせていた

夏海は髪を結い直すと

気合いを入れた

『 伴侶の儀式3日目 最終日
最後まで乗り切れば、試練は終わる
最後まで気を抜くではないぞ!』

声が響き渡った

「当たり前じゃない!
最終日まで漕ぎ着けたんだもん!
最終日まで切り抜けるに決まってるじゃない!」

夏海は声にそう告げた


伴侶の儀式3日目は火蓋を切って落とされた





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