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鏡の中から

第6章 伴侶の儀式




飛鳥井家 菩提寺の駐車場に車を停めると

駐車場まで紫雲龍騎が出迎えくれた

滅多とない事だった

紫雲龍騎は菩提寺の山の奥に住む陰陽師

人の前に姿を現す事は滅多となく、御目にかかれる人間は…飛鳥井家真贋のみ

お婆様は…それだけで…

今度の儀式がただ事ではないと感じていた

お婆様は紫雲龍騎の前に立つと深々と頭を下げた

「康太から一任された故、我が見届ける
伴侶の儀式 見届け人 紫雲龍騎に御座います」

時代劇から出て来た様な姿をした…紫雲が夏海の目の前にいた

「夏海…久しいの…
あまり育ってはおらぬな」

紫雲は幼少期に夏海を預かり、力をコントロールさせた経緯があった

夏海は紫雲に会釈を返した

「女性にかける言葉じゃないわ」

本当に…デリカシーがない


紫雲は苦笑しながら

「着いて参れ」と歩き出した

夏海は…これから何が始まるのか

不安だった

雅龍を呼び出してから激変する

でも、出したもんは仕方ない

夏海は胸を張って歩き出した

夏海の考え方は何時もポジティブ

落ち込んだ時も

泣いた時も

大丈夫、とプラス思考で明日を生きる

雅龍はそんな夏海を見ていた

今までの…誰とも違う

夏海を見ていた



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