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鏡の中から

第5章 修行へ




「夏海の怖いのは…同調させれる事じゃ」

「同調?」

「覇道を送ってもらえば…莫大な力に変える
覇道を、自分に貯めて…自分の力に出来る…と言う事じゃ」

お婆様はほほほ!と笑った

「修行はしてないのじゃなかったのか?」

「子供の頃…稀代の陰陽師 紫雲殿に預けておった時期がある」

そう言うのを…修行って言うんだろ…

と、雅龍はボヤいた


「夏海、支度をしてきなさい」

お婆様は既に外出の準備は出来ていた

お婆様を送り迎えする母 香澄も支度をしていた

夏海は立ち上がると、自分の部屋に着替えに行った

冬休みなのに!

友達の美和や理沙と遊びに行く筈だったのに…

普通の高校生なのに…

普通の高校生でいたいのに…

夏海にだって…言い分はある

兄は力なしで産まれた苦悩がある様に

力を持って産まれた夏海にだって、苦悩がある



夏海が支度をして行くと、お婆様は立ち上がった

夏海の目には…お婆様はスターウォーズのヨーダの様に…見えていた

パッと見…ヨーダだよな…

背中に…ゼンマイ仕込んであるみたいに

元気だよな…年のわりに

「夏海、早く行くぞよ」

「はい。はい。」

生返事をすると

香澄から「返事は一回!」と檄が飛ぶ

この家は…

騒がしい

祓い魔 神楽の家は…

今日も安泰だった


「夏海!早くしなさい!」

「はい!」




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