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鏡の中から

第16章 エピローグ




「父さん、今日は祓い魔の仕事があるから
帰りは遅くなるな!」

「なら帰りは迎えに行こうか?」

「じぃちゃんが来てくれるから良いよ」

父の立場が…何だか危うい

そんな春海の心を知ってか知らずか…

「父さん結婚しろよ!
俺と言うコブが着いてても良い人いるんだろ?」

「え?私は聞いてないわよ」

香住が文句を言う

「私も、聞いてませんね」

礼二も少しご立腹

「凰星!!」

春海は顔を真っ赤にして怒った

凰星は食事を終えると鞄を持って立ち上がった

「ならな!行ってくるな!」

凰星が元気よく学校へと向かう

家族は「行ってらっしゃい」と見送った

夏海がこの世からいなくなって

11年の年月が過ぎた

凰星は…親のいない現実を受け止めているかの様に

我が儘1つ言わない

良く出来過ぎた子だ

本来なら喜ぶべきなのに…何だか悲しい

それでも祖父母と父 春海の愛を一心に受け

すくすくと成長した

夏海


お前の残した…宝だから

家族は…

そんな想いで宝を育てた

本当に良い子に育った

性格は夏海に酷似して

ポジティブで明るい

騒がしい日々が戻ってきた

神楽の家に…光が差した

神楽 凰星

凰星には総てを話した

夏海と雅龍の事は総て話して育てていた

凰星はそれを総て受け止め

今日が在った




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